DR BLOG院長ブログ

院長ブログ

マイクロRNAで調べる次世がん検査|miSignal®(マイシグナル)を使ってみて

人間ドック、住民健診などで検査を行なっていても、初期のがんの発見が困難な場合があります。

今回のブログでは、令和5年現時点で最新のがん検査を私自身が体験してみました。その体験談と見解について触れておりますので、是非参考にしてみてください。

実際に検査を受けてみて

先日もブログで少し紹介したこのmiSignal®(マイシグナル)ですが、尿を採るだけで検査が可能であるところが凄いです。

検査会社の説明によると90%以上の確率で(対象のがん項目だけですが)発見できるそうです。線虫による検査より、どこのがんが対象か絞られる点が優れているかもしれません。

まずは私が実験台として検査を受けてみました。検査の一連の流れや、結果に対する感想などについて順に紹介していきます。

先日の院長ブログについてはこちらのページから。

検査機関への提出方法はチルドで郵送

尿を院内で採取して、ゆうパックのチルド郵送で検査機関へ提出します。

患者さんが当院で検査を受ける場合は、当院にて検体を保管し、チルド郵送の手配を行います。

検査の検体と同時に検査機関の指示するインターネット上で問診を受けていただく必要があります。この問診は至ってシンプルで、特に苦戦することはありませんでした。

インターネットに不慣れな方も難なく回答いただけるかと思います。

※インターネットを使う事ができない方は、当院スタッフまで相談ください。

結果はだいたい2-3週間で届く

この検査を発送してから約3週間ほどで大きな封筒が病院へ送られてきました。

おそるおそる検査結果の内容をあけてみると、以下のような報告書が手元に届きました。

報告書は各項目ごとのリスクが記載

検査結果はフルカラーのA4サイズの紙面で、見開きできる冊子の状態で届きます。

おそるおそる開封してみると、写真のような検査結果が入っておりました。がんに対するリスクが各がん種で分かりやすく記載されていました。私が検査した各項目のがんリスクは低く、全てOKの状態だったので安心しました。


このような書式で報告されます。

 

高コストと発送の手間あり

ただ、問題は価格です。今回私が行った検査は男性オールインワン検査という項目で、5種のがんリスクが分かる検査となっており、費用が53,900円かかります。このようにコストが高いため、誰にでも勧められるわけではありません。

また、ご自身でインターネットの検査を申し込みをして検体を郵送することは可能ですが、やや処理が面倒に感じるでしょう。

尿検体をチルドの状態で郵送を行う必要があるため、郵便局の本局、当院近隣だと萩原郵便局クラスのチルド郵送対応の郵便局に持参する必要があります。もしくは、ゆうパックの集荷依頼をすることができますが、郵送手配に対しては少し面倒に感じるかもしれません。

まとめ

miSignal®(マイシグナル)の検査を自分で試してみた私の結論は以下の通りです。

  1. 毎年この検査を行えば、全てのがんが発見できるわけではない
  2. CTなどの画像診断では早期発見が困難ながん(膵癌など)には有用
  3. 通常の健診と組み合わせることで、より精度の高い健診を受けることができる
  4. この検査だけでがん検査の代用を担うことは、現在まだ評価が定まっていないのでリスクがある
  5. 検査費用がそれなりに高価だが、がんの早期発見に重きを置かれる方には価値がある検査

最大7種のがん検査を行うことができますが、どのがん種にも対応しているわけではありませんので、注意が必要です。

まだ始まったばかりのがん検査のため、この検査に対する一定の評価がなされていません。さらに、このmiSignal®(マイシグナル)はがんの診断ではなく、がんに対するリスク評価となっております。金額も高価ですが、早期発見に重きを置いている方にはお勧めと言える検査ではないでしょうか。

最新のがん検査、miSignal®(マイシグナル)にご興味がある方は、当院へお問い合わせください。

ご自身でインターネットからの検査を希望される方に関しては、以下の公式ホームページからご参照ください。

miSignal®(マイシグナル)公式ホームページ