DR BLOG院長ブログ

院長ブログ

帯状疱疹ワクチンについて

帯状疱疹とは

帯状疱疹とは、水ぼうそうと同じウィルスで起こる皮膚の病気です。

80歳までに約3人に1人が発症するといわれています。

症状としては皮膚の痛みや違和感、痒みです。

帯状疱疹の発疹

続けて皮膚症状が現れると、ピリピリと刺すような痛みとなり、夜も眠れないほど激しい痛みとなります。※程度や痛みには個人差があります。

予防には規則正しい生活習慣や適度な運動が必要です。

その他に50歳以上の方は、帯状疱疹の予防接種を受けることもできます。

本年度の6月から一宮市でも帯状疱疹ワクチン接種の事業が開始され、一宮市に住民登録がある50歳以上の方を対象に6月1日以降の接種者に補助金5,000円(1人につき1回かぎりの助成)が支給されることになっております。

ところが帯状疱疹ワクチンが2種類あるため悩まれているも多く、毎日のように患者様から『どちらを打つべきか?』という質問が寄せられております。

そこで2種類のワクチンに関する簡単な表を作りましたので参考にしてください。

2種類の帯状疱疹用ワクチンの比較

ワクチンの名称 弱毒生水痘ワクチン シングリックス
種類 生ワクチン 不活化ワクチン
接種回数 1回/皮下注射 2回/筋肉注射

2か月間隔で接種

発症予防効果 60歳以上で51.3% 50歳以上で97.2%

70歳以上で91.3~97.9%

神経痛予防効果 66.50% 88.80%
長期予防効果 8年目で31.8%まで低下 10年後でも80%以上維持
副反応 局所反応

発熱

水痘様発疹(1~3%)

筋肉痛(40%)

疲労(39%)

局所反応

筋肉痛(40%)

疲労(39%)

頭痛(33%)

発熱(18%)

接種不適合当者 免疫抑制状態の方

妊婦

体調不良者

アナフィラキシー体質者

体調不良者

アナフィラキシー体質者

当院での費用 7,000円 22,000円×2回 合計44,000円
一宮市からの助成 5,000円

弱毒生水痘ワクチンは従来から使われているもので、補助金の申請で実質2,000円で打つことができます。

新型の不活化ワクチンのシングリックスのほうが効果と持続時間が確実です。

しかし2回接種する必要があり、費用も補助金の申請をしても39,000円と高額となります。

さらに副反応も少し多いので選択に苦慮するところです。

私自身はすでに弱毒生水痘ワクチンを打っておりますが、最終的にはどちらがいいのかはご自身で考えていただくしかないのではと思っております。