Q:家族に糖尿病の人が多いので遺伝していないか不安です。若いうちからできる予防策や、定期的に受けたほうが良い検査があれば教えてください。
A:家族に糖尿病の方がいると、「自分もいずれ…」と不安になりますよね。確かに糖尿病は遺伝的な要素もありますが、発症を決めるのは生活習慣です。
遺伝の素因があっても、日ごろの工夫で十分に予防できます。
糖尿病は、膵臓から分泌されるインスリンの量や働きが低下して起こります。炭水化物を多く摂り続けると、膵臓が“過重労働”となり疲れてしまいます。特に夕食の炭水化物を控えめにして膵臓の負担を減らしましょう。肥満はインスリンの効きを悪くするため、体重管理も重要です。

また、野菜を先に食べる「ベジファースト」や、よく噛んでゆっくり食べることも急激な血糖上昇を抑えます。特に甘い清涼飲料水は血糖を急上昇させるため控えましょう。さらに運動をすれば、筋肉が糖をうまく利用し、インスリンの効きをよくしてくれます。

定期的な検査も早期発見と対策に欠かせません。健康診断で測定される空腹時血糖値やHbA1c(ヘモグロビンA1c)は、糖尿病の兆候を知る大切な指標です。糖尿病の家族がいらっしゃる方は、若いうちから年1回の検査を受けておくと安心です。

